YAPC::Tokyo 2019に行ってきました! YAPCとはYet Another Perl Conferenceの略で、Perlを軸としたITに関わる全ての人のためのカンファレンス。今回は3年以上ぶりの東京開催です。
私がIT業界の編集者の仕事をするようになったのは2014年からで、たぶんYAPCの存在はどこかのタイミングで知って興味を持ち、2015年のYAPC::Asiaには(YAPCに参加したことがないのに)スタッフ参加しました。初めて大規模技術カンファレンスのスタッフをしたということもあり、当時のことは今でも色鮮やかな思い出として残っています。
さて、2015年でYAPC::Asiaは最後と聞いていたので、その後継としてbuildersconが開催されたため、もうYAPCはやっていないのかと思っていましたが、それは単なる私のウォッチ不足で、2016年より北海道、大阪、福岡、沖縄と開催されていたようです。そして今回、3年ぶりの東京開催がこの「YAPC::Tokyo 2019」でした。
この日、むちゃくちゃイベントが被りまくっていて*1、以下のような状況だったようです。
本日開催のカンファレンス、勉強会
— 山本ユースケ (@yusuke) January 26, 2019
・#phpconsen
・#burikaigi
・#BacklogWorld
・#osc19os
・NTT Data Innovation Conference
・#yapcjapan
・#yjtc
・#pyladiestokyo #javajo
・ #インフラ勉強会
今回のYAPC::Tokyo、テーマが「報恩謝徳」ということで、Perlコミュニティへの感謝をテーマにした内容が多く、関係者の熱い思いが伝わってきました。たとえ車輪の再発明だとしても気軽にライブラリを公開していいんだというような、PerlコミュニティはOSSやWeb開発を支えてきた重要な存在なんだなと実感しました。たとえPerlを書くことが少なくなったとしても、自分はPerlコミュニティに育てられたハッカーであるという思いを持った方が多いと感じました。
さらに、過去のYAPC::Japanの開催地を中心に、全国各地から来場者が集まっていました。学生さんも多く、交通費補助制度を利用して来た方、過去のYAPCのスタッフの方々(沖縄の実行委員長は学生さんだったそうです!)、エンジニアになりたく、Perl入学式に参加してイベントの存在を知った方などたくさんの若手がいらっしゃいました。
Perl入学式、コミュニティ主催のプログラミング初級者にやさしい勉強会ってあまりない印象だったので、ほんといい取り組みだなと思います。LTで見た、もと編集者でPerl入学式に参加してエンジニアになられた話、感化されちゃいました。私もエンジニアになれるかなw
またYAPCでは、京都クラスタの方や、学生のときから「楽しそうだなー」と憧れていたウェッブエンジニアーな雰囲気をまとった方々などにたくさんお会いして、「私はこういうインターネットが好きでこの世界に来たんだなあ」と改めて実感しました。
技術カンファレンスでグラレコ(もどき)やってみた
今回も書けそうなトークは、iPadでスピーカーの似顔絵付きの手書きのメモを書いてみました(コードが出てくると流石に無理でした…)。かなり雑で、グラレコというには絵要素の少ないものなのだけど、アップしてみるとスピーカーさんに喜んでいただけたり、来場者さんから反応いっぱいもらえたりして嬉しかったなぁ。似顔絵も、知ってる人は特に地味に書き直したりしてこだわってみました。
例えばこんな感じでやってました。以下は、ご本人にすっごく喜んでいただいたpapixさんのトーク。
papixさんのトークメモです #yapcjapanRoom0 #yapcjapan pic.twitter.com/O7GPQzAXbS
— kondoyuko (@kondoyuko) January 26, 2019
絵要素が多かったので比較的よく書けたかなと思うhitode909さんのトークです。
#yapcjapanRoom1 #yapcjapan hitode909さんのWebVRのトークのメモです。 pic.twitter.com/F6piALhuIo
— kondoyuko (@kondoyuko) January 26, 2019
技術カンファレンスには@nakayama_sanというすごいグラレコ使いがいて、改めてみるとホント完成度が高すぎる。これとか挿絵がすごすぎる。
Scala製システムを3年間運用することで起きた様々なことへの対処を聞いてきたメモ。 #ScalaMatsuri pic.twitter.com/s8Sp87cpI4
— Nakayama san (@nakayama_san) March 17, 2018
主催したイベントを記録してもらったときも嬉しかったなあ。
Tech Pub vol.1―あなたのヒット作を語るLT大会見てきたメモー #techpub pic.twitter.com/vIi0ARJDy4
— Nakayama san (@nakayama_san) March 6, 2017
あと、技術書執筆やイラストでお馴染みの湊川あいさんもグラレコをやっていることを、同日開催のインフラ勉強会でのスライドで知り、驚愕したのでした(グラレコの例はスライド9ページ)。
グラレコ(もどき)をやることの楽しさ
なんせやる人が少ない。なのでスピーカーの方に喜んでいただいたり、参加者の方に注目していただけるのがとてもうれしくて楽しいです。グラレコ…というには絵要素が少なすぎてただのノートになってしまうのですが、似顔絵を描くだけでなんかそれっぽくなる。シンプルに似させられたときの達成感はなんだかたまりません。似させられ度でいうとsongmuさんのトークがうまくできたかなと思います。
songmuさんのトークのメモです。 #yapcjapanHall #yapcjapan pic.twitter.com/4PoNQTfJ3J
— kondoyuko (@kondoyuko) January 26, 2019
そしてすごく集中してトークを聞くのでインプットになる。あとのふりかえりも1~数枚の画像を見ればいいのはいいですね。
グラレコ(もどき)をやることの辛さ
手元のiPadに集中するので、あまりスライドを見れない。特にスライドの枚数の多いトークは、スライドの箇条書きの内容を手元に転記する形になったところもあり、あまり意味がない場面もあったかなと反省しています(もちろん重要だと思ったことを抜粋するのはいいことなのですが)。あとはストーリーを噛み砕いて聞くことができず、スライドやお話の内容を追うだけになったところもあり、そこは反省でした。メモを取るのをあきらめたセッションは、聞くことに集中できてそれはそれでよかったです。
あとは、Twitterのタイムラインをリアルタイムで見る余裕がとてもないため、来場者の反応がどうであるか(みんなのおもしろポイントとか、驚きポイント)を共有しながらトークを聞くことができないのも少し寂しかったです。
おわりに
とはいえ、今回グラレコ(もどき)をやってみて本当によかったと思います! 本職が編集者なので余計に、ひとつひとつのアウトプットのハードルを勝手に上げて、いままで個人の発信が必ずしも多いとは言えない状況でしたが「アウトプットするハードルをとことん下げ、それを楽しむ」を目標に、今後も発信していきます!
またお伺いしてみたいエンジニアイベントが増えました。中央線ユーザーとして吉祥寺.pmも気になるし、地方も面白そうだな…と思うので、今年は北海道や沖縄のエンジニアイベントに行ってみたいです。YAPCも次回は京都?と言われているので、京都に住んだことがある身としてすごーく気になってます。
ではまた次の現場でお会いしましょう。