本記事は「ライティングや編集にまつわるあれこれ Advent Calendar 2018」の16日目です。もともとは「非書籍系IT編集者のインプット法」というタイトルで、先日参加した勉強会で登壇した内容を書こうと思っていたのですが、勉強会に参加してあまりに最高の気持ちになってしまったがために勉強会の当日に書いてしまいました。
なので、記事執筆やライティングのTipsとはまったく関係ない話なのですが、ちょっとした小ネタを書こうと思います。そして12/16中に書き上がらなそうなので一旦ここでアップしちゃいます。
読書嫌いだけど嬉々として読んでいる本
はい、日付変わりましたが続きを書いていきますね。見出しで書いている通り、私、編集者やっていますが読書が苦手です。昔から、たくさん買うのに積読しては売り払ったりの繰り返しで、読書家の人に憧れや尊敬、そして悔しさの念を抱いています。本好きな人の話を聞くとつらい気持ちになってくる。
それで編集者をやれているのも、一つにはインターネットのおかげがあるかなあと。大学生のときにmixiで日記を書き、自分の文章で承認欲求を満たすことに目覚め、2009年ごろからはTwitterやブログに目覚め、インターネットに文章を書くことで鍛えられてきました。なのでインプット量が少ない割にましなアウトプットができている感じでしょうか。
本当は職業柄、技術書とかビジネス書とかを読まなくてはならない。まあ買ってるし、全く読んでないわけでもないのですが、なかなか読み始められないし、読みきれない。そんな私が嬉々として読んでいるのが「実用書」(の中でも片付け、健康に関する分野)です。
ちなみに「実用書」と言われたときにどんな書籍をイメージしますか? 私はこの言葉、今の会社の出版社に入るまで「実用的な本≒ビジネス書?」と勘違いしていました。辞書的な意味では「日常生活で役立つための技能・知識・情報などを主とした本」ということで、暮らしや生活に関する本ですね。「生活実用」と言ったりもします。
なぜ実用書を嬉々として読んでいるのか
私は、今まで「片付けに関する本」と「健康に関する本」を嬉々として読み漁っていた時期があります(健康に関しては現在進行系)。片付けや健康がマイブームだった時期があり、「自由研究発表会」というイベントでの私の発表スライドを引用するとこんなかんじ。
ここであげたような書籍を、短期間で夢中になって読んでいました。片付け本も糖質制限も、最初は漫画から入りました。それからその漫画のもとになっている活字の本を読み、読み終わったらまた同じジャンルで別の売れている本が読みたくなり、この分野で代表的な本が読みたくなり、本の中で紹介されている別の本が読みたくなり……と芋づる式に読んでいくんですね。
これ、なぜ読書嫌いの私が読めているかというと、内容が難解ではないからというのもあるのですが、片付け本なら片付け、健康本ならダイエットのモチベーションを維持し、焚きつけるために読んでいたんだと今にして思います。
健康に関しては、糖質制限から始まって、腸内環境、糖質制限に限らない食事の理論、食べ物の食べ方、睡眠、解剖生理学、筋肉、トレーニング、バレエの姿勢と多岐に渡っています。ちょうど買ったばかりなのはこの本。筋トレのノウハウを得るというよりはまさにモチベーションを上げるための本という感じがしますね。
書籍とインターネットのコンテンツの違い
実用書をたくさん読んで、書籍とインターネットには大きな違いがあると感じました。
一つ事例として、私のダイエットの話をしましょう。3年前、私は糖質制限をして3か月で9kg痩せることができました。ただ、その時の情報源はほとんどインターネットだけだったんですね。1年くらいはゆるくキープしましたが、その後食生活が元に戻ってしまい、一気にリバウンドしてしまいました。
1年前、ジムも変え、再度ダイエットに励もうと思いました。前回の減量ではインターネットの知識だけだったので、書籍をたくさん読んで知識をつけようとしました。最初はケトン体を出すための厳し目な糖質制限でしたが、その後、筋トレに関する本を読み、筋トレのために必要な栄養素を摂取せねばと自覚して調整するなど、本を読み、自分のコンディションにあわせてチューニングしながら食生活を安定させているところです。今のやり方だと、本を読んでモチベーションを維持しながら取り組んでいるので、知識も得つつ、常に気にしているので習慣化しやすいというのがあるんじゃないかなと思いました。
インターネットは質もバラバラで(信頼のおける発信者ならいいけど)知見の地図が描きにくい。書籍だと、まずモチベーションを上げてくれ、そして自分が取るべき行動がワンパッケージになっている。お金を払っていること、書籍を読み切ったということも、行動変容に対していい作用をもたらしていると思います。
なのでたとえIT技術系のコンテンツだったとしてもそういうUXを目指していきたいですね。あと、本好きになれる本を誰か作ってほしいのだわ。本好きな人が書いたり担当したりすると、本嫌いな人は辛くなるので、元本嫌いだったけどそれを克服できた人でどなた作ってほしいなあ。